- 床を歩くたびにギシギシ鳴るのはなんで?
- いつか床が抜けるんじゃないかと不安になってきた⋯
- できれば自分で直したいけど、どうやって直せばいいかわからない⋯
床のきしみの原因は多岐にわたり、専門的な知識のない方が判断するのは非常に困難です。床のきしみを放置して、建物の寿命や安全性に関わる重大なリスクを招くケースは少なくありません。
この記事ではきしみの原因や放置するリスク、自身でできる対策から業者選びの注意点までを分かりやすく解説します。
記事を読めば床のきしみが発生するメカニズムや適切な対策方法が全て分かります。
床のきしみの原因はフローリング自体の問題から、床下の構造やシロアリ被害によるものまでさまざまです。床のきしみを放置すると床が抜けてケガをしたり、建物全体の耐久性が著しく損なわれて家に住めなくなるリスクが発生しかねません。
床のきしみが軽微なときは乾拭きでの掃除や部屋の湿度管理、市販の補修材などのDIYで予防できます。しかし、原因が床下の構造にあったりシロアリ被害の疑いがある場合は専門業者への相談が不可欠です。

適切な対策を行い床のきしみを解消して、末長く安心して暮らせる住まいを手に入れましょう。
床のきしみの原因は大きく分けて3つ

床のきしみの原因は単なる経年劣化だけでなく、フローリングの性質や床下の構造、外的要因など多岐にわたります。床のきしみの原因を大きく分けると以下の3つです。
- フローリング(床材)が原因
- 床下の構造が原因
- シロアリが原因
床の表面に近い部分で「キシキシ」「パキッ」と高い音でなる場合は、フローリング自体に原因があることが多いです。
無垢のフローリングは湿度や気温の変化で伸び縮みする性質があります。この伸縮によりフローリング同士が強く接触し、荷重がかかったときに継ぎ目(実:さね)がこすれ合うことで音が発生します。これは木材の性質によるもので、施工上の欠陥ではありません。
フローリングを下地に固定している接着剤の剥がれや浮きも、床のきしみの原因の一つです。フローリング施工時の接着不足や経年劣化により接着剤の剥がれが起こります。接着剤の剥がれによりフローリングと下地の間に隙間が生じると、その部分に荷重がかかったときにきしみが発生します。
ピアノなどの重量物を長時間置いたり、特定の場所を頻繁に歩くことで床材に負荷がかかりきしみが発生することも多いです。
床が「ミシミシ」「ギシギシ」と低い音で鳴る場合は、床下の構造に問題があることが多いです。
床下の構造は、「根太(ねだ)」や「大引き(おおびき)」と呼ばれる角材を格子状に配置して構成されています。根太や大引きの間隔が広すぎたり高さが水平にそろっていない場合、荷重がかかった際に床がたわみ、きしみが生じます。
大引きを下から支える「床束(ゆかづか)」の不具合も床のきしみの原因の一つです。床束が不足していたり、経年変化で床束と大引きとの間に隙間(浮き)ができることできしみが発生します。
大引きなどの木材は、年月を経ると乾燥・収縮(木やせ)することが一般的です。木材の乾燥・収縮によって木材どうしの接合部に緩みや隙間ができることによっても荷重がかかったときに異音を発生します。
床のきしみがひどく、荷重がかかったときに「ふわふわ」「ブカブカ」した感触がある場合はシロアリの被害が疑われます。シロアリの被害は建物の耐久性に影響する深刻なケースです。
床下に住み着いたシロアリは、基礎や床束を経由して大引きや根太などの木材を食害します。シロアリに食われた木材は内部が空洞になり、強度が著しく低下するため、踏むと音が出たり沈み込んだりします。
シロアリは湿気を好むため、浴室や洗面所、キッチンなどの水廻りの床下で特に被害が発生しやすい特徴があります。水廻りの床がきしむ、踏むとフワフワした感触がするという場合は特に注意してください。

シロアリ被害を放置すると床だけでなく壁や天井、柱などの構造体まで食い荒らされ、建物の耐久性が大幅に低下します。最悪の場合はその家に住めなくなる恐れもあるため、シロアリ被害の疑いがあれば早めに専門業者に相談しましょう。
床のきしみを放置するリスク

床のきしみや床鳴りを放置すると、音の不快感だけではなく建物の寿命や安全性に関わる重大なリスクを招く恐れがあります。床のきしみを放置するリスクは以下のとおりです。
- 安全面の問題
- シロアリ被害の拡大
- 経済的なダメージ
床のきしみを放置すると、最悪の場合、安全を脅かす事態に発展します。きしみの原因が床下の構造材にある場合、放置すると床が傾いたり、荷重がかかった際に床が抜けてしまう可能性があります。これは大きなケガにつながる大変危険な状態です。
シロアリによる被害で床がきしんでいる場合、放置すると被害が家全体に広がります。シロアリに柱や梁など構造材が食い荒らされると、家の耐久性が著しく低下します。最悪の場合、その家に住めなくなってしまうため注意が必要です。シロアリ被害の疑いがあれば早めに専門業者に相談しましょう。
床のきしみは早めに対処すれば安価な補修で済みます。しかし放置して被害の程度や範囲が大きくなると、全面的な改修が必要になるため費用の負担が大きくなります。

床のきしみの原因が床下の構造であったりシロアリ被害の疑いがあると考えられるときは、早めに専門業者に相談してください!
自身でできる4つの床のきしみ対策

床のきしみに対して自身で行える対策は、日常生活での予防から、市販のグッズを用いた簡易的な補修までいくつかあります。自身でできる床のきしみ対策として有効な方法は以下の4つです。
- 水拭きを控える
- 部屋の湿度の管理
- カーペットや絨毯を敷く
- 市販の補修材
フローリング(木材)は水分によって膨張する性質があるため、水拭きはきしみや痛みの原因になります。床を掃除する際には、乾拭きか専用の洗剤を使用してください。床に水をこぼしたときは、できるだけ早く拭き取ることが重要です。
部屋の湿度を一定に保つことも、床のきしみ対策としておすすめです。木材は、室内の湿度が高いと膨張し、乾燥すると収縮します。この伸縮が、床のきしみの原因となります。除湿機や加湿器を活用したり、定期的な換気を行って部屋の湿度を一定に保ちましょう。
床の上にカーペットや絨毯を敷くことも、有効な床のきしみ対策 です。床のきしみに対するカーペットの役割は以下の3つです。
- 床表面の保護
- 水濡れ防止
- 床への衝撃を緩和
洗面、キッチンなどの水廻りやテーブル、ソファの周辺など傷がつきやすい場所にカーペットを敷くことをおすすめします。
床のきしみの原因がフローリング自体にあり、鳴っている場所がわかるときは市販の補修材で直せることがあります。補修材はフローリングの目地に数mmの穴を開けて、細い注射針のようなもので液剤を注入するものが一般的です。市販の補修材は効果的な対策の一つですが、床下に床暖房を設けている場合、使用は推奨されません。フローリングの目地に穴を開ける際、誤って床暖房の設備に傷をつけてしまうと原状復帰に多大な費用がかかります。

床のきしみの原因がフローリング自体にある場合、乾拭きや湿度管理、DIYなど自身での対策ができます。しかし、床下の構造が原因であったり、シロアリ被害の疑いがある場合は早めに専門業者に相談することが重要です。
専門業者に依頼するべきケースと注意点

床のきしみは建物の構造や安全に影響を及ぼすケースもあるため、違和感を感じたら早めに専門業者に相談しましょう。
専門業者に調査や修理を依頼するべきケースは以下のとおりです。
- 原因の特定が難しいとき
- 原因が床下の構造にある可能性が高いとき
- シロアリ被害の疑いがあるとき
- 床暖房が設置されているとき
床のきしみの原因は多岐にわたり、専門的な知識がないと原因を特定できないケースは非常に多いです。このような場合は専門業者に依頼する必要があります。
床に荷重がかかったとき、「ミシミシ」「ギシギシ」と低い音でなる場合は床下の構造に原因がある可能性が高いです。きしみとともに床に傾きがある場合も、床下の構造に不具合が発生しています。床下の構造に原因がある場合、専門的な知識や判断が必要になるため専門業者への依頼をおすすめします。
床がきしむだけでなく、踏んだときに「フワフワ」「ブカブカ」した感触がある場合はシロアリ被害が原因の可能性が高いです。シロアリ被害は、放置すると家の耐久性に影響を及ぼす極めて深刻なケースです。シロアリ被害の疑いがある場合は早急に専門業者に相談してください。
床下に床暖房パネルがある場合、自分で釘を打ったり補修材を流し込む穴を開けたりすると床暖房の設備に傷をつける恐れがあります。床暖房の設備が破損すると修理費が高額になるため必ず専門業者に依頼しましょう。
専門業者は原因を的確に特定し、部分的な補修で済むのか全面的な張り替えが必要かを判断したうえで、適切なプランを提案してくれます。被害が小さいうちに相談することで、結果的に工事期間や費用を抑えることにもつながります。
床のきしみは原因の特定が難しいため、調査を依頼する専門業者選びはとても重要です。きちんと調べずに選んでしまうと、欠陥工事や相場より高額な費用などのトラブルに発展しかねません。床のきしみの調査を専門業者に依頼する際の注意点は以下の2つです。
- 正確な原因の特定、対策ができる業者を選ぶ
- 複数の業者から見積もりを取る
正確な原因の特定、対策ができる業者を選ぶことはとても重要です。床のきしみの原因は、フローリング自体の問題だけでなく床下の構造やシロアリ被害など多岐にわたります。原因を正確に特定しないまま工事を行うと、床のきしみが改善されず追加の対策が必要になる場合があります。

部分補修で床のきしみが改善せず、最終的に全面張り替えが必要となり費用が高額になるケースはとても多いです。
工事の費用の相場を把握し工事内容を比較するために、複数の業者から見積もりを取ることが望ましいです。後々のトラブルを防ぐため、以下の内容が明記されているか確認しましょう。
- 具体的な工事内容と施工範囲
- 使用するフローリングや補強部材の名称
- 価格の内訳が分かりやすく書かれているか
工事会社の見積書には、具体的な工事の内容や施工範囲、使用する床材や補強部材の名称が明記されていることが一般的です。「一式」などの表記で価格の内訳が不明瞭な場合は、必ず確認を行ってから施工を依頼してください。

満足のいく対策を行うには、複数の業者から見積もりを取り、費用や工事内容を比較して依頼先を決めることが重要です。
床のきしみを解消して快適な生活を実現しましょう

床のきしみの原因はフローリング自体の問題だけでなく、床下の構造やシロアリ被害によるものまで多岐にわたります。床のきしみを放置すると床が抜けてケガをしたり、建物全体の耐久性が著しく損なわれて家に住めなくなるリスクが発生します。
日常的には床の水拭きを控えたり、室内の湿度を管理することできしみを予防できます。きしみが軽微であれば、市販の補修材などのDIYで対策も可能です。しかし、歩いたときに低い音で鳴ったり足元が沈む感触があるときは、原因が床下の構造にあったりシロアリ被害の疑いがあります。その際は早めに専門業者に相談することが不可欠です。
専門業者に施工を依頼するときは、複数の業者から見積もりを取って比較することで満足のいく対策につながります。

住まいが快適な空間であることは、心地よい暮らしを送るうえで欠かせません。適切な対策を行い、末長く安心して暮らせる住まいを手に入れましょう!
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